ここ 1 年ほどで、重慶・楽山・香格里拉・ウルムチ・済南・深圳と、中国を何度も個人旅行してきました。
中国旅行は「ネットが使えない」「現金もカードも使えない」「ホテルが見つからない」など、日本と勝手が違うことが多く、最初は不安だらけでした。ですが、事前にいくつかのアプリを準備しておけば、今では とても個人旅行がしやすい国 だと感じています。
この記事では、実際に旅行して分かった中国旅行の準備と現地でのコツ、そして都市別のモデルコース記事をまとめました。これから中国を個人旅行する方は、ぜひ参考にしてください。
ちなみに日本人は、2024 年 11 月から、30 日以内の滞在であればビザなしで中国に渡航できるようになりました(期間限定の措置なので、渡航前に在日中国大使館などで最新情報を確認してください)。週末の弾丸旅行でも気軽に行けるようになったのは大きいです。
中国旅行の準備チェックリスト
出発前に、最低限これだけは準備しておきましょう。
| 準備するもの | 用途 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| ネット環境(ローミング) | Google・LINE などを中国でも使う | 必須 |
| Alipay(支付宝) | ほぼすべての支払い、地下鉄・バス、DiDi | 必須 |
| WeChat Pay(微信支付) | Alipay が使えない場面の予備、ホテルとの連絡 | 強く推奨 |
| DiDi(滴滴出行) | 配車アプリ。タクシーの代わり | 強く推奨 |
| 百度地図(バイドゥマップ) | 正確な位置の確認、バス路線の検索 | 推奨 |
| Trip.com | 高速鉄道・ホテル・観光チケットの予約 | 強く推奨 |
| 翻訳アプリ | 英語が通じない場面のやりとり | 推奨 |
以下、それぞれ詳しく紹介します。
ネット環境:日本のスマホのローミングが一番楽
中国では、Google(検索・マップ・Gmail)、LINE、Instagram、YouTube などが、中国国内の回線からは使えません。
私は ahamo の海外ローミング を使いました。日本のキャリアのローミングは、通信が日本経由になるため、中国国内でも Google や LINE が普段どおり使えます。ahamo は追加料金なしで海外ローミングが使える(容量や利用日数の条件あり)ので、短期の旅行なら、これが一番手軽だと思います。
VPN を用意したり、中国の SIM を買ったりする必要がなく、空港に着いた瞬間からそのまま使えるのが最大のメリットです。
支払い:Alipay と WeChat Pay は日本で登録しておく
中国は、驚くほどキャッシュレスが進んでいます。重慶では、地下鉄・路線バス・屋台まですべてキャッシュレスで、現金を一度も使いませんでした。
私は Alipay と WeChat Pay の両方を、日本で事前に登録 していきました。どちらも日本のクレジットカードを登録すれば、外国人でも使えます。
基本は Alipay で OK
- お店や屋台では、店頭の QR コードを読み取るか、自分の支払い用 QR コードを見せて支払います
- 深圳のレストランでは、テーブルの QR コードを Alipay で読み取り、写真を見ながら注文できました。スーパーのセルフレジも Alipay です
- 楽山の路線バスは、バス乗り場の QR コードを Alipay で読み取って「乗車コード」をアクティベートすると乗れました
WeChat Pay も入れておくべき理由
どんな小さなお店でもだいたい Alipay で払えるのに、私の経験上、空港バスだけは WeChat Pay しか受け付けていないケース がありました(重慶、麗江)。重慶では事務所の人の特別対応で Alipay で払わせてもらえましたが、基本は NG とのことでした。麗江では、Alipay の送金機能を使って、なんとか支払うことができました。空港から市内へバスで移動する予定の方は、WeChat Pay も必ず用意しておきましょう。
また、済南の空港ホテルでは、WeChat の ID を交換しておくことで、送迎の連絡がスムーズにできました。中国の人とのやりとりは WeChat が基本なので、両方入れておくと安心です。
外国人アカウントだと支払いエラーになることも
ウルムチの長距離バスのチケット窓口では、外国人登録の WeChat Pay・Alipay のどちらも支払いエラーになってしまいました。このときは窓口の方が機転を利かせて、個人送金のような形で対応してくれました。
公共交通機関の窓口など、一部では外国人アカウントが使えないこともあるので、念のため少額の現金(人民元)も持っておく と安心です。
移動①:街中は DiDi・地下鉄・路線バス
DiDi(配車アプリ)
中国の街中の移動は、配車アプリの DiDi(滴滴出行)が便利です。行き先を地図で指定でき、料金も事前に分かるので、言葉が通じなくても安心です。
料金の目安は、市内の移動で 25〜50 元(約 550〜1,100 円) 程度でした。
| 区間 | 所要時間 | 料金 |
|---|---|---|
| ウルムチ:紅山公園 ⇒ 紅光山旅游景区 | - | 30 元(約 660 円) |
| 楽山:楽山大仏 ⇒ 楽山駅 | 28 分 | 50 元(約 1,100 円) |
| 済南:大明湖 ⇒ 済南西駅 | 30 分 | 33 元(約 726 円) |
| 香格里拉:松賛林寺 ⇒ ナパ海 | - | 31 元(約 680 円) |
地下鉄・路線バス
地下鉄や路線バスは、数元(数十円)と激安です。Alipay の乗車コードで乗れる都市が多く、慣れると DiDi を使わずに移動できるようになります。
ただし、時間がないときは DiDi の方が圧倒的に早いです。楽山では、路線バスで 45 分かかった区間が、DiDi なら 30 分弱でした。また済南では、空港ホテルから地下鉄の駅まで歩いたところ、歩道がなく危険でした。時間を買うと思って DiDi を使う のがおすすめです。
地図は百度地図で確認
中国では、Google マップの位置が数百 m ずれていることがよくあります。中国の地図は独自の座標系を使っているため、海外の地図サービスでは位置がずれてしまうのだそうです。
お店やバス停の正確な位置は、百度地図(バイドゥマップ) で確認するのがおすすめです。路線バスに乗るときも、百度地図で現在地を見ながら降りる場所を確認していました。
移動②:都市間は高速鉄道。チケットは Trip.com で
中国の高速鉄道は、総延長が世界最長と言われるほど路線網が充実していて、都市間の移動にとても便利です。
Trip.com で買えばパスポートだけで乗れる
高速鉄道のチケットは、いつも Trip.com で購入しています。
- 日本語で予約でき、日本のクレジットカードで支払える
- 予約後は窓口での引き換えが不要。改札でパスポートをかざすだけ で乗車できる
- 昔は駅の窓口に並んでチケットを買う必要があったので、本当に便利になりました
高速鉄道の注意点
- 週末や午後の便はすぐに埋まる:楽山から成都に戻る便は、立ち席(無座)しか空いていませんでした。帰りの便も早めに押さえておきましょう
- 乗り換えは余裕を持って:中国の駅は入口と出口が離れていることが多いです。ただ、成都東駅には乗り換え専用のゲートがあり、35 分の乗り継ぎでも問題ありませんでした
- 駅は街の中心から遠いことが多い:麗江駅は麗江古城から 40 分ほどかかりました。駅までの移動時間も計算に入れておきましょう
長距離バスはパスポートを持って窓口へ
高速鉄道が通っていない観光地へは、長距離バスを使います。ウルムチから天山天池へのバスは、駅前の長距離バスターミナル(长途汽车站)の窓口で、パスポートを見せて購入しました。窓口が混んでいて売り切れのリスクもあるので、前日までに買っておくのが安心です。
ホテル:Trip.com で予約、ただし選び方にコツあり
中国のホテルは、立地が良くても 1 泊 3,000〜5,000 円程度と、とてもコスパが良いです。重慶では、観光の中心の解放碑に面したホテルが 1 泊 2,603 円 でした。
ただし、中国のホテル選びには注意点があります。
- 外国人の口コミがあるホテルを選ぶ:中国には、外国人が泊まれないホテルもあります。外国人の口コミがあれば、泊まれる可能性が高いです
- 場所や入口について書かれた口コミを確認する:外観の写真が一切ないホテルは、ビルのワンフロアに入っているだけのことが多く、位置情報の場所に行っても見つからないことがあります。重慶では、入口の場所を説明した口コミに救われました
- 深夜着なら送迎付きの空港ホテルが安心:済南では、Trip.com のチャットで事前に到着時刻を伝え、空港から無料で送迎してもらいました
乗り継ぎなら深圳空港のトランジットホテルも
深圳航空の国際線から国内線に乗り継ぐ場合は、空港のトランジットホテルを利用できることがあります。深圳では、空港の E24 カウンターで乗り継ぎ便の情報を見せて申し込み、無料で泊まることができました(相部屋と言われましたが、結局誰も来ませんでした)。
観光チケット:Trip.com の事前購入が楽
楽山大仏、重慶動物園、長江クルーズなどの観光チケットも、Trip.com で事前に購入できます。多くは引き換え不要で、入口でパスポートや予約画面を見せるだけで入れました。
ただし、楽山大仏の遊覧船のように、当日は団体予約で締め切られてしまうものもあります。どうしても行きたい場所は、早めの時間に行くか、事前に予約しておきましょう。
注意:国内線にモバイルバッテリーを持ち込めないことがある
中国の国内線では、「CCC」という中国の認証マークが付いたモバイルバッテリーしか機内に持ち込めません。日本で買ったモバイルバッテリーは、基本的に付いていないと思っておいた方が良いです。
私は知らずに深圳まで持ってきてしまい、その後国内線に乗る予定だったので焦りましたが、深圳空港には無料の預かり所(最大 7 日間)がありました。なお、日本 ⇔ 中国や、中国 ⇒ 香港の国際線では問題なく持ち込めました(2025 年 11 月時点)。
中国国内線に乗る予定がある方は、モバイルバッテリーを持っていかないか、現地で CCC 認証付きのものを買う のがおすすめです。
都市別モデルコース
ここからは、これまでに訪れた都市のモデルコース記事を紹介します。
| 都市 | 地域 | 私の滞在 | 見どころ |
|---|---|---|---|
| 重慶 | 四川 | 深夜着の翌日に 1 日 | 洪崖洞の夜景、李子坝駅、長江クルーズ |
| 楽山 | 四川 | 重慶から日帰り(現地約 5 時間) | 世界遺産の楽山大仏 |
| 麗江 | 雲南 | 2 泊(香格里拉への日帰りを含む) | 麗江古城、木府、束河古鎮 |
| 香格里拉 | 雲南 | 麗江から日帰り(現地約 7 時間) | 松賛林寺、独克宗古城 |
| ウルムチ | 新疆 | 3 泊(天山天池・トルファンの拠点) | 新疆国際大バザール、紅山公園 |
| 天山天池 | 新疆 | ウルムチから日帰り | 湖と雪山、遊覧船、馬牙山のロープウェイ |
| トルファン | 新疆 | ウルムチから日帰り | 火焔山、交河故城、カレーズ |
| カシュガル | 新疆 | 1 泊 | カシュガル古城、エイティガール・モスク、香妃墓 |
| 済南 | 山東 | 深夜着の翌日の午前中 | 大明湖、黒虎泉、趵突泉 |
| 青島 | 山東 | 夕方から夜(翌朝発) | 桟橋、小魚山、五四広場、台東の夜市 |
| 無錫 | 江蘇 | 深夜着〜翌日昼の帰国便まで | 京杭大運河の清名橋、惠山古鎮 |
| 上海 | 上海 | 乗り継ぎで 21 時間(夜と翌日昼) | 外灘の夜景、豫園、水郷の朱家角 |
| 深圳 | 広東 | 乗り継ぎで半日 | 南头古城、市民中心の夜景 |
※滞在時間は、私の旅程の都合でこの長さになったもので、各都市に必要な日数の目安ではありません。どのくらい時間をかけるべきかは、各記事の感想もあわせて参考にしてください。
重慶:映画のような夜景と立体都市

山の斜面に高層ビルがひしめく、「8D 都市」とも呼ばれる立体的な街です。建物の中をモノレールが貫く李子坝駅や、ジブリの世界のような洪崖洞の夜景は必見。成田からの直行便で深夜に着いても、空港バスで市内まで行けます。
楽山:成都から日帰りできる世界遺産の大仏

高さ約 71m の、世界最大級の石の大仏です。成都東駅から高速鉄道で約 1 時間なので、重慶や成都の旅行に日帰りで組み込めます。
麗江:没入感のある世界遺産の古城

ナシ族の古い町並みが残る、世界遺産の古城です。観光地化されてはいますが、街並みのクオリティが高く、夜のライトアップまで楽しめます。空港バスは WeChat Pay しか使えないので注意しましょう。
香格里拉:麗江から日帰りで行くチベット文化の街

「小ポタラ宮」と呼ばれるチベット仏教寺院の松賛林寺と、独克宗古城が見どころです。2023 年に開通した高速鉄道で、麗江から日帰りできるようになりました。標高約 3,300m なので、高山病には注意しましょう。
ウルムチ:中国にいながら中央アジアの雰囲気

新疆ウイグル自治区の区都で、ウイグル料理やバザールなど、中国にいながら中央アジアや中東のような雰囲気を味わえます。夏は 21 時頃まで明るいので、夜の散策まで楽しめます。
天山天池:ウルムチから日帰りで行く雪山と湖

天山山脈の標高約 1,900m にある山上湖で、世界自然遺産「新疆天山」の一部です。ウルムチの長距離バスターミナルから往復のバスで日帰りできます。湖面の景色が魅力なので、ロープウェイよりも遊覧船がおすすめです。
トルファン:ウルムチから日帰りで行くシルクロードのオアシス

『西遊記』の火焔山や、2000 年以上前の都市遺跡・交河故城が残るオアシス都市です。ウルムチから列車で約 1 時間なので日帰りで十分です。一番の見どころは交河故城で、郊外のベゼクリク千仏洞へは車のチャーターが必要ですが、チャーターする範囲は絞った方が安く済みます。
カシュガル:中国最西端のシルクロードの古城

エイティガール・モスクを中心に、日干しレンガの古城が広がるウイグルの街です。治安は非常に良く、夜遅くまで古城を歩けます。ただし有名だったバザールはなくなっていて、観光地としてきれいに整備された街になっています。
済南:関空から行ける「泉城」

街のあちこちで泉が湧き出す「泉城」です。関空から山東航空の夜便で当日中に着けるので、週末弾丸や、青島とセットの旅行におすすめです。
青島:ドイツ統治時代の街並みと青島ビール

かつてドイツの租借地だった港町で、赤い屋根の洋館が残る旧市街と、青島ビールが楽しめます。済南から高速鉄道で約 2 時間なので、済南とセットで回るのがおすすめです。
無錫:京杭大運河の水郷と惠山古鎮

世界遺産の京杭大運河が流れる、江蘇省の水郷の街です。運河沿いの南長街と清名橋、祠堂が建ち並ぶ惠山古鎮を、私は帰国前の半日で回りました。惠山古鎮駅から空港まで地下鉄で行けるので、帰国前の観光にぴったりです。
上海:乗り継ぎで外灘と水郷・朱家角へ

私は新疆からの帰りに、浦東空港で 21 時間の乗り継ぎを利用しました。浦東空港から市内へはリニアが速く便利です。外灘の夜景は 23 時に消えるので注意しましょう。郊外の水郷・朱家角へは、地下鉄と船で行けます。
深圳:乗り継ぎで寄れる最先端都市

深圳航空の乗り継ぎで立ち寄れる、中国の最先端都市です。私はトランジットホテルを利用し、乗り継ぎの合間の半日で観光しました。
成都についても、今後記事を追加していく予定です。
まとめ
中国個人旅行の準備とコツをまとめると、以下のとおりです。
- ネット環境は、日本のスマホのローミング(私は ahamo)が一番楽。Google も LINE もそのまま使える
- Alipay と WeChat Pay は、日本で両方登録していく。基本は Alipay で OK だが、空港バスは WeChat Pay しか使えないことがある
- 外国人アカウントが使えない窓口もあるので、少額の人民元も持っておく
- 街中の移動は DiDi が早くて安い。位置の確認は百度地図で
- 高速鉄道・ホテル・観光チケットは Trip.com で予約すれば、パスポートだけで OK
- ホテルは、外国人の口コミと、場所や入口が書かれた口コミがあるところを選ぶ
- 中国国内線に乗るなら、CCC 認証のないモバイルバッテリーは持ち込めないので注意
準備さえしておけば、中国はキャッシュレスで交通網も発達していて、治安も良く、個人旅行がとてもしやすい国です。ビザなしで行ける今がチャンスなので、ぜひ週末弾丸で訪れてみてください!
