済南は「泉城」とも呼ばれる、名水や美しい泉が点在する都市です。
日本では青島の方が有名ですが、実は山東省の省都は済南です。
山東航空の乗り継ぎで名前を聞くことが多いものの、観光地としてはまだ知名度が低いかもしれません。しかし実際に訪れてみると、湖や透き通った川など、中国らしい風景を街の中で見ることができ、まさに「泉城」の名にふさわしい場所だと感じました。
今回は、午前中だけの半日トランジット観光を想定して、限られた時間でどれだけ観光できるかに焦点を当ててご紹介します。
ちなみに済南の市内には「七十二名泉」と呼ばれる泉があり、街のあちこちで地下水が湧き出しています。地元の人が泉の水を汲んで持ち帰る姿も、済南ならではの光景です。
済南半日観光の旅程(モデルコース)
今回は、済南 IN・青島 OUT の日程で旅をしました。
済南は東京からの直行便はありませんが、関空からは 21:45 に出発して当日中に到着できる便があり、週末弾丸に利用しやすい都市です。
| 時刻 | 場所 |
|---|---|
| 7:30 | 空港ホテルをチェックアウト ⇒ 地下鉄で市内へ |
| 8:30 | 北园駅着 |
| 8:50 | 大明湖 |
| 9:15 | 大明湖の南側で朝食(把子肉) |
| 9:30 | 曲水亭街 |
| 10:05 | 黒虎泉 |
| 10:45 | 趵突泉 |
| 11:05 | 五龍潭公園 |
| 11:45 | 芙蓉街で食べ歩き |
| 13:10 | DiDi で済南西駅へ |
| 13:44 | 済南西 ⇒ 青島(高速鉄道) |
旅行全体の日程
| 日付 | 旅程 | 泊 |
|---|---|---|
| 木 | 21:45 関西 ⇓(山東航空 8088) 23:55 済南 | 済南泊 |
| 金 | 13:44 済南西 ⇓(G2061) 15:50 青島 | 青島泊 |
結論として、実質 13:00 頃までの短い時間でも、主要な観光地を効率よく巡って済南の魅力をしっかり堪能できました。もちろん、ゆっくり船に乗ったり施設をじっくり見学したりする時間はありませんが、見どころを押さえれば十分に満足できます。
済南の観光地は Google マップでは位置が不正確なことが多いため、訪れた場所をマイマップにまとめました。記事と一緒にご活用ください。
23:55 済南遥墻国際空港に到着・空港ホテルへ
今回は済南空港に 23:55 着ということで、空港近くのホテルにしました。

料金は 1 泊 3,276 円 です。
ほかの国であれば市街地まで行ってしまうところですが、予約サイトの外国人の口コミなどの情報が少なかったので、大人しく送迎付きの空港近くのホテルにしました。※空港から歩いて行ける距離ではありません。
空港送迎は事前に連絡を
- 事前に予約しておけば、空港から無料で送迎してもらえます
- Trip.com で予約すると、チャットでホテルに問い合わせができるので、到着時刻を事前に連絡しておきましょう
- WeChat のアカウントを作っておき、ホテルと ID を交換しておくと、現地でもやりとりができてスムーズです
7:30 チェックアウトして市内へ
午前中しか時間がないので、頑張って早起きしました。
まずは空港ビジネスホテルから大明湖へ向かいます。大明湖までの行き方は、次の 3 パターンがあります。
| 行き方 | ポイント |
|---|---|
| ① ホテルの送迎バスで空港へ戻り、地下鉄で北园駅へ | 送迎の時間に合わせる必要がある |
| ② DiDi で大明湖へ直行 | 一番楽で早い(おすすめ) |
| ③ 临港北路駅(約 2km)まで歩き、地下鉄で北园駅へ | 安いが、歩道がなく危ない |
普段の私であれば、Time is money ということで ② を選ぶのですが、中国は路線バスや地下鉄を乗りこなせるようになってから、何とか DiDi を使わずにやりくりしたい気持ちがあります。ということで、③ を選んでしまいました(笑)

临港北路駅まで歩くのは無理ではなかったものの、歩くべきではありませんでした(笑)
歩道がないので危険です。中国なので治安の問題は少ないものの、アメリカなどほかの国であれば絶対に歩かない道でした。
ということで、私がおすすめするのは大人しく ② の DiDi です。
ちなみに、地下鉄を使った場合は、1 回乗り換えで 45 分ほどでした。
8:30 北园駅に到着

北园駅から大明湖までは約 700m で、車の通らない川沿いの道を歩きます。この道沿いには朝食を取れるお店も多く、途中で立ち寄りながら進むこともできます。
8:50 大明湖
北园駅からの一本道を進んでいくと、大明湖に到着します。
私が訪れた日は快晴で、非常に綺麗でした。


大明湖は、趵突泉・千仏山と並ぶ「済南三大名勝」の一つです。周りの泉から湧き出した水が集まってできた湖で、雨が少ない年でも水位がほとんど変わらないと言われています。
大明湖に着いたら、こちらの案内図の矢印のように進んでいくのがおすすめです。右上が北园駅です。

9:15 大明湖の南側で朝食(把子肉)
上の案内図の矢印のあたりに、朝食を食べられるお店が何軒か並んでいます。
ここのおすすめな点は、山東料理がメインで、カウンターで指さしで注文できることです。中国語ができなくても安心です。


写真の角煮のような料理が、済南名物の「把子肉(バーズーロウ)」です。豚バラ肉を醤油ベースのタレでじっくり煮込んだ料理で、昔は肉をわらで束ねて(把子)煮込んでいたことが名前の由来と言われています。ご飯と一緒に食べるのが定番です。
隣のハンバーガーのようなものは「肉夾饃(ロウジャーモー)」で、山東というよりは西安の名物です。
ちなみに山東料理(魯菜)は、中国の「八大料理」の一つに数えられる伝統的な料理で、宮廷料理のルーツになったとも言われています。
9:30 曲水亭街
大明湖の南門の正面から、曲水亭街に入れます。
この道は観光地としてとても整備されていて、小川沿いに観光客向けのお店が並びます。

無錫を連想させる綺麗な道です。個人的には、無錫よりものどかで、済南の方が好みです。
古くから済南の街並みは「家家泉水、戸戸垂楊(どの家にも泉の水が流れ、どの家にも柳が垂れる)」と表現されてきました。曲水亭街は、まさにその風景が残っている通りです。
10:05 黒虎泉
曲水亭街を南に抜けたら、川が見えるまで前に進みましょう。
一番綺麗なエリアは、地図の右角のあたりです。手前から進むにつれて、水が綺麗になっていきます。


この川は、旧市街をぐるりと囲む「護城河」というお堀です。周りの泉から湧き出した水が流れ込んでいて、遊覧船に乗って泉を巡ることもできます。柳並木の川沿いは、歩いているだけでも気持ちの良い道でした。
日本で言うと、忍野八海を連想させます。
さすがに忍野八海の方が綺麗ですが、済南という、日本で言うと福岡クラスの都市の中に、これだけの水質の泉があることに驚きました。


ちなみに、地元の方はこの泉の水を大きなボトルに入れて持ち帰っていました。
黒虎泉は、石で造られた 3 つの虎の頭の口から泉の水が勢いよく流れ出していて、その水音が虎の吠える声のように聞こえることが名前の由来と言われています。
10:45 趵突泉

黒虎泉からは、今度は元来た川沿いの道を西に進みましょう。
歩くには少し距離がありますが、綺麗な川沿いの道なので、楽しく歩ける距離だと思います。

園内の池も驚くほど透き通っていて、錦鯉や大きな魚がたくさん泳いでいました。

「趵突」とは、泉の水が地面から勢いよく湧き出す様子を表した言葉です。
趵突泉は済南の七十二名泉の筆頭で、清の乾隆帝が「天下第一泉」と称えたと言われています。
11:05 五龍潭公園
趵突泉の北側の出口を出ると、五龍潭公園があります。この公園は無料で楽しめる場所で、落ち着いた雰囲気の中で水の清らかさを堪能できます。
短時間で回れるので、時間があればぜひ立ち寄ってみてください。

時間がない場合は、「趵突泉」と「黒虎泉」を優先した方が良いと思います。
11:45 芙蓉街で食べ歩き

最後は芙蓉街です。五龍潭公園の東側のゲートから出て、そのまま東に進んでいきましょう。
中国の観光地にありがちな屋台街が現れます。

芙蓉街の名前は、通りにある「芙蓉泉」という泉に由来しています。
こちらは名物のミートボール「四喜丸子」です。4 つの大きな肉団子を、福・禄・寿・喜の 4 つの幸せに見立てた、お祝いの席でも食べられる山東料理です。

こちらはもち米のスイーツです。程よい甘さで美味しかったです。

こちらは油旋(ヨウシュエン)という済南の名物で、ネギの風味がするパイのようなスナックです。名物らしいので食べてみましたが、素朴な味でした。
生地を渦巻き状に巻いて焼くことから「旋」の字が付いていて、清の時代から続く済南の伝統的な軽食だそうです。

最後に、スタートした曲水亭街のあたりまで戻り、お土産などを購入して大通りに戻りました。
小道にもフォトスポットがあるので、時間をかけて散策してみることをおすすめします。

13:10 DiDi で済南西駅へ
大明湖の南門から、DiDi で済南西駅まで向かいました。30 分程度で 33 元(約 726 円) でした。
ここで済南とはお別れし、13:44 発の高速鉄道で青島に向かいます。料金は 3,723 円 で、15:50 に青島に到着です。青島の観光については、こちらの記事 で紹介しています。

かかった費用
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| ホテル(空港ビジネス旅行ホテル・送迎付き) | 3,276 円 |
| DiDi(大明湖 ⇒ 済南西駅) | 33 元(約 726 円) |
| 高速鉄道(済南西 ⇒ 青島) | 3,723 円 |
| 合計 | 約 7,730 円 |
※1 元=22 円で計算しています。地下鉄、朝食、食べ歩き、入場料は含みません。
まとめ
今回は、済南の半日トランジット観光のモデルコースをご紹介しました。
済南観光のポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 関空から山東航空の夜便で当日中に到着でき、週末弾丸に使いやすい
- 深夜着なら、送迎付きの空港ホテル(1 泊 3,276 円)が安心。送迎は Trip.com のチャットで事前に連絡しておく
- 空港ホテルから市内へは DiDi がおすすめ
- 大明湖 ⇒ 曲水亭街 ⇒ 黒虎泉 ⇒ 趵突泉 ⇒ 五龍潭公園 ⇒ 芙蓉街は、すべて徒歩で回れて午前中だけでも観光できる
- 名物の把子肉や油旋は、大明湖の南側の食堂や芙蓉街で気軽に食べられる
- 治安の心配は少ないが、空港周辺は歩道のない車道が多いので、徒歩移動は避ける
済南は山東航空の乗り継ぎで名前を聞くことが多いものの、観光地としてはまだ知名度が低いかもしれません。
しかし個人的には、エリアが広すぎず中国らしい風景を味わえるという意味で、知名度のある杭州や無錫に全く負けていないと思いました。
私自身短い滞在だったので、済南の魅力を語りつくせてはいませんが、記事を参考に、乗り継ぎの際はぜひ街に出て観光してみてください!
関連記事
この旅行で訪れた都市の記事はこちらです。
乗り継ぎや短い滞在で観光した都市のまとめは、こちらの記事 で紹介しています。
