航空券を探していると、直行便よりも、乗り継ぎ便の方がかなり安いことがよくあります。乗り継ぎの待ち時間を「ただ空港で待つ時間」ではなく「もう 1 都市観光できる時間」と考えると、旅の満足度が一気に上がります。
このブログでは、週末や連休で行く弾丸旅行の中で、乗り継ぎの待ち時間や、深夜に着いて翌朝出発するだけの短い滞在で、空港から街へ出て観光してきました。この記事では、そんな トランジット観光で訪れた 14 都市 を、滞在時間、空港からの移動、入国のしやすさとあわせてまとめます。
「乗り継ぎで何時間あれば街に出られるの?」「空港から市内まではどうやって行くの?」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
トランジット観光した 14 都市の一覧
| 都市 | 滞在時間(観光時間) | 空港 ⇒ 市内 |
|---|---|---|
| ドバイ(朝) | 約 5 時間半(早朝着・昼前発) | メトロで市内へ。flydubai の T2 へは Uber |
| ドバイ(夜) | 約 12 時間(夜着・翌朝発) | メトロでドバイモールへ。帰りは終電に注意 |
| パナマ | 約 8 時間(約 7 時間) | Uber 約 30 分・約 5,760 円 |
| ロサンゼルス | 約 7 時間半(早朝着・昼発) | 循環バスとメトロ駅経由のバスで約 1 時間 |
| ベオグラード | 約 21 時間(夕方着・翌日昼発) | バスで新ベオグラード駅へ、乗り換えて中心部 |
| ジェッダ | 約 20 時間(約 6 時間) | Uber 約 30 分・約 3,280 円 |
| クウェート | 約 10 時間(約 2 時間) | Careem 約 30 分・約 5,100 円 |
| ホーチミン | 約 13 時間(早朝着・夜発) | Grab で約 300 円 |
| バンコク | 約 15 時間(早朝着・夜発) | エアポート・レイル・リンクと BTS で船着き場の駅へ |
| 深圳 | 約半日 | 地下鉄 約 30 分 |
| 済南 | 深夜着〜翌日昼(午前中) | 空港ホテルから DiDi |
| 無錫 | 深夜着〜翌日昼(朝) | 行きは DiDi、帰りは地下鉄 |
| 上海 | 約 21 時間(夜と翌日昼) | リニアで 10 分弱(行きは地下鉄で失敗) |
| 北京(大興) | 夜着・翌朝発(1 泊のみ) | 大興機場線で草橋駅へ |
| 大邱 | 約 4 時間半(約 1 時間半) | 流しのタクシーで不老市場へ・約 500 円 |
※料金は各記事の旅行時のレートで計算しています。
何時間あれば街に出られる?
実際に回ってみた感覚では、次のような目安です。
- 8 時間以上:空港から街へ出て、主要な見どころをしっかり回れる(パナマ、バンコク)
- 深夜着・翌朝〜翌昼発:市内に泊まれば、夜か朝の数時間で 1〜2 か所は回れる(クウェート、無錫、済南)
- 夜着・翌日の夕方発:夜と翌日の午前中を使って、ほぼ 1 日観光と同じくらい楽しめる(ジェッダ)
逆に、乗り継ぎが 5〜6 時間以下の場合は、入国審査や空港までの往復の時間を考えると、街に出るのは難しいことが多いと思います。入国審査に 1 時間、空港と市内の往復に 1〜2 時間、帰りは出発の 1.5〜2 時間前に空港へ戻る と考えて、残りの時間で何ができるかを計算するのがおすすめです。
都市別のトランジット観光
ドバイ:早朝はアブラで運河の朝日、夜はドバイモールの噴水ショー

中東周遊旅行の行きと帰りに、ドバイで 2 回乗り継ぎました。行きは早朝に着いてドバイ・クリークでアブラ(渡し船)に乗り、帰りは夜に着いてドバイモールでブルジュ・ハリファの噴水ショーを見ました。
- 空港からはメトロで市内へ行ける。日本のパスポートならビザなしで入国でき、無料の観光客向け SIM ももらえた
- flydubai のターミナル 2 へは電車も循環バスもなく、Uber が必要
- メトロの終電は意外と早い。夜は Uber で戻ることになった
- プライオリティ・パスでラウンジに入れば、ホテルなしで朝まで過ごせる
詳しくは 【ドバイ】早朝の乗り継ぎ観光モデルコース。メトロとアブラ(渡し船)で行くドバイ・クリークの朝日 と 【ドバイ】夜の乗り継ぎ観光モデルコース。ドバイモールとブルジュ・ハリファの噴水ショー、終電の注意点 で紹介しています。
ロサンゼルス:早朝着・昼発で、バスでサンタモニカへ

中米旅行の行きに、羽田から朝 6 時にロサンゼルスに着き、13:40 発の便でグアテマラシティへ向かう 7 時間半の乗り継ぎで、サンタモニカまで出かけました。
- アメリカへの入国には、事前に ESTA が必要
- LAX からサンタモニカへは直通のバスがない。循環バスでメトロのアビエーション駅へ行き、そこから路線バス 1 本、約 1 時間
- 早朝のサンタモニカ・ピアは人が少なく、ルート 66 の終点の標識もゆっくり見られた
- 帰りのバスを途中下車すれば、マリナ・デル・レイにも寄れる
詳しくは 【ロサンゼルス】乗り継ぎ 7 時間で空港から街へ。早朝のサンタモニカ・ピアとルート 66 の終点、バスでの行き方 で紹介しています。
パナマ:8 時間で運河と旧市街まで回れる

リオデジャネイロへ向かう途中、パナマで 8 時間の乗り継ぎを利用しました。早朝 5 時台に着いて、パナマ運河のミラフローレス閘門、世界遺産の旧市街カスコ・ビエホ、パナマビエホまで回れました。
- 入国審査では特に何も聞かれず、あっさり入国できた
- 移動は Uber が便利。空港から出る区間が一番高い
- 米ドルでカード払いができ、現金なしでも観光できた
- パナマビエホから空港へは渋滞もあるので、余裕を持って戻る
詳しくは 【パナマ】トランジット 8 時間の観光モデルコース。パナマ運河・旧市街カスコ・ビエホ・パナマビエホ で紹介しています。
ベオグラード:エアセルビアの乗り継ぎで 1 泊

バルカン半島の旅の途中、エアセルビアの乗り継ぎで、セルビアの首都ベオグラードに 1 泊しました。夕方に着いて、翌日の昼の便でソフィアへ向かう日程です。
- 空港からは、バスで新ベオグラード駅まで行き、乗り換えて中心部へ。Google マップの経路検索で行ける
- 国立博物館は夜も開いていて、夜は無料だった。イルミネーションも綺麗で、夕方に着いても楽しめる
- ベオグラード要塞は夜まで入れるので、夜と翌朝の 2 回行くのがおすすめ
- 聖サヴァ大聖堂の内部は、それだけでも行く価値がある
詳しくは 【ベオグラード】乗り継ぎ観光モデルコース。夜と朝のベオグラード要塞・聖サヴァ大聖堂とプリェスカビツァ で紹介しています。
ジェッダ:夜着・翌日発で世界遺産の旧市街へ

アンマンからドバイへ向かう途中に、サウジアラビアのジェッダで 1 泊しました。アンマンからジェッダに夜に入り、翌日の夕方に LCC の flynas でドバイへ向かうルートです。世界遺産のアル・バラッド地区のホテルに泊まり、夜と翌日の午前中で旧市街と紅海の水上モスクを回りました。
- 空港からアル・バラッドまでは Uber で 30 分弱
- アル・バラッド周辺のホテルは高めだが、歩いて散策できるので短時間の滞在なら便利
- 夜も昼も治安は良く、安心して歩けた
詳しくは 【ジェッダ】半日観光モデルコースまとめ。世界遺産アル・バラッドと紅海の水上モスク で紹介しています。
クウェート:滞在 10 時間、観光 2 時間の超弾丸

マスカットからアンマンへ向かう途中、クウェートで 1 泊しました。夜に空港を出て翌朝には空港に戻る、観光は 2 時間ほどの超弾丸です。
- 日本のパスポートは、アライバルビザで入国できた
- 移動はすべて配車アプリの Careem で、現金は使わなかった
- スーク周辺に泊まれば、夜でもスーク・ムバラキーヤとクウェートタワーを回れる
- ホテルは割高だった
詳しくは 【クウェート】滞在わずか 10 時間の弾丸観光モデルコース。夜のスーク・ムバラキーヤとクウェートタワー で紹介しています。
ホーチミン:早朝着・夜発で、市内の見どころを 1 日で

カンボジアのシェムリアップへ向かう途中に、羽田深夜 2:00 発のベトジェットエアで朝 6:10 にホーチミンに着き、夜の便まで市内を観光しました(シェムリアップ行きは 3 時間ほど遅延)。
- 入国審査はすごく並んだので、時間に余裕を見ておく
- 空港と市内の移動は Grab で片道 300 円ほど。空港から市内が近い
- ベンタイン市場、中央郵便局、統一会堂、戦争証跡博物館などを 1 日で回れる
- 朝早くから開いているフーティウのお店や、バインミーなど、ベトナムの食事も楽しめる
詳しくは 【ホーチミン】乗り継ぎで 1 日観光モデルコース。ベンタイン市場・中央郵便局・戦争証跡博物館とバインミー で紹介しています。
バンコク:早朝着・夜発の 15 時間で、三大寺院とラウンジはしご

インド・パキスタン旅行の帰りに、ラホールからの深夜便で朝 6 時にバンコクに着き、21:35 発の ANA 便で帰国するまでの約 15 時間で、市内を観光しました。
- 空港からエアポート・レイル・リンクと BTS でサパーン・タクシン駅へ。駅と船着き場が同じ場所で、そのまま船でワット・アルンへ行ける
- ワット・アルン、対岸のワット・ポー、王宮・ワット・プラケオは十分に回れた。1 つ選ぶならダントツでワット・プラケオ
- 王宮は肩や膝が出る服装では入れないので注意
- スワンナプーム空港には、プライオリティ・パスで入れるラウンジが複数あり、出発前にはしごできた
詳しくは 【バンコク】乗り継ぎ観光モデルコース。ワット・アルン・ワット・ポー・王宮と空港ラウンジはしご で紹介しています。
深圳:無料のトランジットホテルと地下鉄で半日観光

深圳航空で雲南省の麗江へ向かう途中、深圳空港の無料のトランジットホテルを利用し、帰りの乗り継ぎの合間に半日観光しました。
- 深圳航空の乗り継ぎなら、空港のカウンターで無料のトランジットホテルを申し込める
- 中国国内線には CCC 認証のないモバイルバッテリーを持ち込めない。空港の無料預かり所が使える
- 半日観光なら、地下鉄だけで主要なスポットを回れる
詳しくは 【深圳】乗り継ぎで半日観光モデルコース。空港トランジットホテルの使い方とモバイルバッテリー預かり所 で紹介しています。
済南:関空から当日中に着いて、午前中だけで観光

関空から山東航空の夜便で済南に入り、翌日の午前中だけで「泉城」済南を観光しました。
- 23:55 着だったので、送迎付きの空港ホテル(1 泊 3,276 円)に泊まった
- 空港ホテルから市内へは DiDi がおすすめ
- 大明湖から芙蓉街までは、すべて徒歩で回れる
詳しくは 【済南】半日トランジット観光モデルコース。大明湖・黒虎泉・趵突泉と空港ホテルからの行き方 で紹介しています。
無錫:深夜着・翌日昼発で、朝だけ古運河と惠山古鎮へ

成都から深夜の便で無錫に着き、翌日 13:30 の関西行きの便で帰国しました。市内の運河沿いに泊まり、朝の数時間で古運河と惠山古鎮を回りました。
- 深夜着でも、DiDi で市内のホテルへ移動できた
- 惠山古鎮駅から空港までは地下鉄で 6 元。観光してからそのまま空港へ向かえる
- 無錫の空港は軍事施設を兼ねていて、写真撮影は一切禁止
詳しくは 【無錫】半日弾丸観光モデルコース。おすすめの古運河・惠山古鎮と名物の小籠包 で紹介しています。
上海:21 時間の乗り継ぎで外灘と水郷・朱家角へ

新疆からの帰りに、上海浦東空港で 21 時間の乗り継ぎを利用しました。夜は外灘の夜景、翌朝は郊外の水郷・朱家角まで足を延ばしました。
- 浦東空港から市内へは、地下鉄ではなくリニアに乗るべき。行きは地下鉄に乗ってしまい、大幅なロスだった
- 外灘の夜景は 23 時に消える。夜の豫園はお店もほぼ閉まっていておすすめしない
- 朱家角へは地下鉄 17 号線と船で行ける
詳しくは 【上海】乗り継ぎ 21 時間の観光モデルコース。水郷・朱家角と外灘の夜景、浦東空港からの移動の注意点 で紹介しています。
北京大興:トランジットホテルが使えず、空港線で街へ出て 1 泊

新疆旅行の行きに、北京大興空港で中国東方航空の乗り継ぎのため 1 泊しました。トランジットホテルは事前申請がエラーで使えず、現地のカウンターでも手配してもらえなかったので、大興機場線で草橋駅へ出て、近くのホステルに泊まりました。観光はしていませんが、夜着・翌朝発の乗り継ぎの参考になると思います。
- 中国東方航空のトランジットホテルは、事前にサイトから申請が必要。現地では難しい
- 空港内のホテルは高い。大興機場線の始発駅の草橋駅の周辺なら、翌朝も空港へ戻りやすい
- 草橋駅の近くの食堂のホイコーローがすごく美味しかった
詳しくは 【北京大興空港】乗り継ぎで 1 泊。トランジットホテルが使えなかったときの宿探しと大興機場線 で紹介しています。
大邱:乗り継ぎ 4 時間半で、空港のすぐ近くの不老市場へ

モンゴル旅行の行きに、ティーウェイ航空の乗り継ぎで大邱に寄りました。乗り継ぎは 4 時間半と、市内の中心部まで出るには短い時間でしたが、空港のすぐ近くにある不老市場まで、流しのタクシーで行けました。
- 大邱国際空港は市街地のすぐ近く。不老市場までは流しのタクシーで片道 500〜600 円ほど、渋滞の心配もない距離
- 市場の近くの食堂でカムジャタンを食べられた
- 少しでも遅延すると外に出られないので、短い乗り継ぎでは余裕を見て行動する
詳しくは 【大邱】乗り継ぎ 4 時間半で空港の外へ。すぐ近くの不老市場でカムジャタン で紹介しています。
トランジット観光のコツ
空港からの移動は配車アプリが便利
空港から市内への移動は、配車アプリを使うのが一番確実でした。料金が事前に分かり、行き先を伝える必要もありません。
| 地域 | 使った配車アプリ |
|---|---|
| 中南米(パナマ) | Uber |
| アメリカ(ロサンゼルス) | 路線バス |
| サウジアラビア(ジェッダ) | Uber |
| クウェート | Careem |
| 中国 | DiDi |
| ベトナム(ホーチミン) | Grab |
| 韓国(大邱) | 流しのタクシー |
どの都市でも、空港から出る区間の料金が一番高い です。中国の無錫のように、空港まで地下鉄で行ける都市なら、帰りは地下鉄を使うと安く済みます。
入国の条件を事前に確認する
街に出るには、その国に入国する必要があります。パナマとジェッダでは、入国審査で特に何も聞かれず、スムーズに入国できました。クウェートはアライバルビザでした。
ビザの要否や条件は国ごとに異なり、変わることもあるので、出発前に必ず最新の情報を確認しておきましょう。
深夜着なら、空港ホテルか市内のホテルか
深夜に着く場合は、ホテルの場所選びが大切です。
| 選び方 | 向いているケース | 例 |
|---|---|---|
| 市内のホテル | 夜か朝に街を歩きたい。配車アプリで深夜でも移動できる | クウェート、無錫、ジェッダ |
| 空港ホテル | 情報が少なく深夜の移動が不安。送迎付きのホテルがある | 済南 |
| トランジットホテル | 航空会社の無料サービスがある | 深圳 |
| 空港線の始発駅の周辺 | トランジットホテルが使えず、空港内のホテルが高い | 北京(大興) |
帰りは余裕を持って空港へ戻る
パナマでは、帰りに渋滞に巻き込まれて、空港に着いたのが出発の 1 時間前でした。乗り継ぎで搭乗券をすでに発券してもらっていたので間に合いましたが、そうでなければ危なかったと思います。帰りは渋滞を見込んで、出発の 1.5〜2 時間前には空港に着く ようにしましょう。
中国の乗り継ぎは、モバイルバッテリーと支払いアプリに注意
中国の乗り継ぎでは、次の点に注意が必要です。
- 中国国内線には、CCC 認証のないモバイルバッテリーを持ち込めないことがある
- 支払いは Alipay でほとんど済むが、空港バスなど WeChat Pay しか使えない場面もある
- 無錫のように、空港での写真撮影が禁止されている場所もある
中国旅行の準備については、こちらの記事 でまとめています。
乗り継ぎ便の探し方
乗り継ぎ便は、航空券の比較サイトで「経由便」も含めて検索すると見つかります。乗り継ぎ時間が 8 時間以上ある便や、深夜着・翌日発の便をあえて選ぶと、1 回の旅行でもう 1 都市観光できます。
私は、ホテルや中国の鉄道を Trip.com で予約することが多く、航空券も同じアプリで比較できるので便利です。
まとめ
今回は、乗り継ぎの待ち時間や短い滞在で、空港から街へ出て観光した 14 都市をまとめました。
- 乗り継ぎが 8 時間以上あれば、空港から街へ出て主要な見どころを回れる
- 深夜着・翌日発なら、市内に泊まって夜か朝の数時間で観光できる
- 空港からの移動は配車アプリ(Uber・Careem・DiDi)が便利。空港から出る区間が一番高い
- 入国の条件は国ごとに異なるので、事前に確認する
- 帰りは渋滞を見込んで、出発の 1.5〜2 時間前には空港に戻る
乗り継ぎ便は、安いだけでなく、普段なかなか行かない国や都市に立ち寄れるチャンスでもあります。次の旅行では、ぜひ乗り継ぎの時間も観光に使ってみてください!
