今回は、新疆ウイグル自治区のウルムチから、トルファン(吐鲁番)へ日帰りで観光したときの記録をお届けします。
トルファンは、シルクロードのオアシス都市として栄えた街で、『西遊記』に登場する火焔山や、2000 年以上前の都市遺跡・交河故城など、見どころがたくさんあります。ちなみに、トルファン盆地の一番低い場所は海抜マイナス 150m ほどで、中国で最も低く、最も暑い場所のひとつと言われています。
結論から言うと、トルファンで一番良かったのは交河故城 です。広大な遺跡の景色は、世界中を旅してもなかなか見られないものでした。一方で、下調べが不十分だったせいで、車のチャーターに想定の倍近くを払ってしまいました。その失敗談と、もっと安く回るコツもあわせて紹介します。

旅程(モデルコース)
| 時刻 | 場所 |
|---|---|
| 7:40 | ウルムチ駅で朝食 |
| 8:20 | ウルムチ ⇒ トルファン北駅(列車) |
| 9:14 | トルファン北駅着 ⇒ 車をチャーター |
| 10:20 | 火焔山の渓谷を通ってベゼクリク千仏洞へ |
| 11:15 | 火焔山 |
| 12:10 | 蘇公塔と、その前の施設 |
| 13:00 | 交河故城(ここでチャーターと別れる) |
| 15:35 | 交河故城 ⇒ 市内(路線バス) |
| 16:15 | ラグマンと羊肉串の昼ごはん |
| 16:40 | 市内のウイグルの街並み |
| 17:40 | 葡萄溝(DiDi) |
| 19:15 | カレーズ(DiDi) |
| 20:15 | トルファン北駅(DiDi) |
| 20:45 | 西遊夜市・葡萄夜市(DiDi) |
| 22:18 | トルファン北駅 ⇒ ウルムチ(23:13 着) |
ウルムチの観光については、こちらの記事 で紹介しています。
料金は 1 元=22 円で計算しています。
おすすめの優先順位
実際に回ってみて、トルファンの見どころの優先順位は次のとおりです。
- 交河故城:マスト。ここだけをメインに考えても良いくらい
- 蘇公塔と、その前の施設
- ベゼクリク千仏洞:火焔山からベゼクリクへ向かう途中の道もなかなか良い
- 火焔山:ベゼクリクへ向かう途中、車窓から十分に見られる。入場料を払って入る景勝地は簡単な博物館なので、興味があれば程度で OK
- 葡萄溝・カレーズ:街中から近く見どころではあるものの、かなり観光客向け
基本的に、トルファンの一番の見どころは交河故城のような広大な景色です。特にそのあたりに興味がない方は、交河故城がほぼメインくらいに考えておいても良いかもしれません。
7:40 ウルムチ駅で朝食・列車でトルファンへ
朝ごはんは、ウルムチ駅の中のお店で牛肉麺を食べました。

8:20 発の列車で、トルファン北駅へ向かいました。2 等席で 1,389 円 です。車窓からは、ウルムチ郊外の風力発電所の風車がずらりと並ぶ景色が見えました。

9:14 に、トルファン北駅に到着です。

9:14 車をチャーターして郊外のスポットへ
トルファンの見どころは、市内から離れた郊外に点在しています。トルファン北駅も市内から離れているので、駅から車をチャーターして、郊外のスポットを回ることにしました。
チャーター代 515 元を払ってしまった失敗談
結果的に、チャーター代は 515 元(約 11,330 円) でした。
私の想定では丸 1 日はかからないはずなので、6,000 円程度で行けるだろうと思っていました。実際、フルプランのようなコースからいくつかのスポットを削ったので、安くしてほしいと交渉しました。しかし、「これを全部回るとほぼ 1 日かかる」と言われてしまいました。
トルファン北駅で降りる人は、ほぼツアー客です。駅でタクシーを拾う個人客は圧倒的に劣勢で、私も情報がなかったので、「丸 1 日であれば」ということで支払いました。ところが、実際には 13 時頃に交河故城で別れたので、正直もっと安くできたと思います。今回は下調べが不十分だったので、仕方ないです……。
チャーター代を安くするコツ
中国語ができないとなかなか難しいと思いますが、トルファン北駅、交河故城、葡萄溝、蘇公塔、カレーズのあたりは、循環バスか DiDi で行けます。
そのため、チャーターはベゼクリク千仏洞と火焔山だけにして、市内で降ろしてもらう ように交渉すれば、3 時間程度で終わるはずなので、料金を下げられると思います。
車窓からは、赤茶色の火焔山がずっと続いていました。火焔山からベゼクリクへ向かう途中の道は、なかなか良かったです。


10:20 ベゼクリク千仏洞
最初に向かったのは、火焔山の渓谷にあるベゼクリク千仏洞です。入場料は 40 元(約 880 円) です。

ベゼクリク千仏洞は、6 世紀から 14 世紀頃にかけて造られた仏教の石窟寺院です。かつては石窟の中に美しい壁画が描かれていましたが、20 世紀初めに外国の探検隊などによって多くが持ち出され、今は残っている部分が少ないと言われています。
石窟のある崖の下には、緑の谷が広がっていて、赤茶色の岩山とのコントラストが印象的です。

11:15 火焔山
続いて、火焔山の景勝地に寄りました。入場料は 40 元(約 880 円) です。

火焔山は、『西遊記』で孫悟空が芭蕉扇で炎を消したという山のモデルと言われています。夏の地表温度は 70℃ を超えることもあるそうで、敷地内には巨大な温度計が立っています。

ただ、中は簡単な博物館になっている程度です。火焔山自体はベゼクリクへ向かう途中に車窓から十分見られるので、入場するのは興味があれば程度で良いと思います。
12:10 蘇公塔と、その前の施設
次は、市内の東にある蘇公塔へ。入場料は 45 元(約 990 円) です。

蘇公塔は、18 世紀後半に建てられた、高さ約 44m のミナレット(モスクの塔)です。日干しレンガを積み上げて、表面に幾何学模様を描いているのが特徴で、新疆に残る古いイスラム建築の代表と言われています。交河故城に次いで、おすすめのスポットです。

蘇公塔の前の施設
蘇公塔の前には、ぶどう棚の下にお店や展示が並ぶ施設があり、こちらにも 27 元(約 594 円) を払って入りました。ハミ瓜などの果物が山積みになっていて、こちらもなかなか楽しめました。

ここでヨーグルトのドリンクも飲みました。10 元(約 220 円) です。

13:00 交河故城
チャーターの最後は、交河故城です。ここで車とは別れました。

交河故城は、2 つの川に挟まれた細長い台地の上に造られた都市の遺跡です。紀元前に車師前国の都として築かれ、2000 年以上前からの歴史があると言われています。2014 年には、「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の一部として世界遺産に登録されました。
入場料は 95 元(約 2,090 円) で、遺跡内を移動する乗り物代込みです。遺跡はかなり広いので、乗り物なしで歩いて回るのはおそらくきついと思います。ミニ博物館もあるようですが、こちらはチケットに含まれていなかったので入りませんでした。
昼ごはんは涼麺とハミ瓜アイス
遺跡に入る前に、入口近くのお店で涼麺を食べました。6 元(約 132 円) という安さです。

デザートには、トルファン名物のハミ瓜のアイスを食べました。15 元(約 330 円) です。

トルファンで一番良かった、広大な遺跡
遺跡の中は、整備された遊歩道を歩いて回ります。土でできた建物の跡が、見渡す限り広がっています。

とにかく広大で、世界中を旅してもなかなか見られない景色です。トルファンで一番良かったのは、間違いなくここでした。
建物の跡の間を抜ける道は、かつての街の通りです。

台地の端まで行くと、崖の下に緑の木々が広がっていて、ここが川に挟まれた台地の上だということがよく分かります。

15:35 路線バスで市内へ
交河故城からは、路線バスで市内へ戻りました。料金は 5 元(約 110 円) です。

16:15 ラグマンと羊肉串
市内に戻って、遅めの昼ごはんにラグマンと羊肉串を食べました。2 つで 34 元(約 748 円) です。

ラグマンは、手延べの麺に、羊肉と野菜を炒めた具をかけて食べる、ウイグル料理の定番です。

16:40 市内のウイグルの街並み
食後は、市内を歩いてみました。日干しレンガの家が並ぶ、ウイグルの昔ながらの住宅街もあります。

17:40 葡萄溝
市内から DiDi で葡萄溝へ向かいました。料金は 19.69 元(約 433 円) です。
トルファンは、ぶどうの産地として有名です。葡萄溝には、ぶどう畑がどこまでも続いていました。

道の上にはぶどう棚が続いています。


葡萄溝は、ほとんどのツアーに入っているので一応行ってみましたが、特段めちゃくちゃ面白いものはありませんでした。
19:15 カレーズ
葡萄溝からカレーズへも、DiDi で向かいました。料金は 28 元(約 616 円) です。カレーズの入場料は 40 元(約 880 円) です。

カレーズは、天山山脈の雪解け水を、地下の水路で畑まで運ぶ灌漑施設です。地上の水路では暑さで水が蒸発してしまうため、地下に水路を掘ったと言われています。トルファンのカレーズは総延長 5,000km にもなるそうで、万里の長城、京杭大運河と並ぶ「中国古代の三大工事」とも呼ばれています。
施設の中では、実際に地下を流れる水路を見ることができます。


見どころではあるものの、施設全体はかなり観光客向けという印象でした。
20:15 トルファン北駅で予約の失敗に気づく
カレーズからトルファン北駅までは、DiDi で 16 元(約 352 円) でした。
ところが、駅に着いてから、Trip.com で予約していたはずの帰りの列車のチケットが、予約に失敗していたことに気づきました。22:18 発の列車で帰ることにして、それまでの時間で、もう一度 DiDi で夜市へ向かいました。駅から夜市までは 21 元(約 462 円) です。Trip.com で予約したら、予約が確定しているかどうかを必ず確認しておきましょう。
20:45 西遊夜市・葡萄夜市
最初に行った西遊夜市は、屋外のフードコートがある程度でした。
その後、車で通りかかったときに見えた、遊園地のある方の夜市へ行きました。こちらが葡萄夜市です。

こちらの方が規模が大きく、なかなか盛り上がっていて楽しかったです。巨大な鍋で作るポロ(ウイグル風の炊き込みご飯)の屋台もありました。


トルファンで夜市に行くなら、遊園地のある葡萄夜市がおすすめ です。
22:18 トルファン北駅からウルムチへ
最後は、22:18 発の列車でウルムチへ戻りました。ウルムチ着は 23:13 です。予約を取り直したので、帰りは立ち席(無座)で 1,390 円 でした。
トルファンに泊まる必要はない
トルファン北駅からウルムチへの列車は、終電も遅い時間まであります。夜しか楽しめないものも特に少ないので、トルファンに泊まるメリットはそれほどないと思います。普通にウルムチから日帰りで十分 です。

かかった費用
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 列車(ウルムチ ⇒ トルファン北・2 等) | 1,389 円 |
| 車のチャーター(北駅 ⇒ 交河故城) | 515 元(約 11,330 円) |
| ベゼクリク千仏洞 | 40 元(約 880 円) |
| 火焔山 | 40 元(約 880 円) |
| 蘇公塔 | 45 元(約 990 円) |
| 蘇公塔の前の施設 | 27 元(約 594 円) |
| ヨーグルトのドリンク | 10 元(約 220 円) |
| 交河故城(乗り物込み) | 95 元(約 2,090 円) |
| 涼麺 | 6 元(約 132 円) |
| ハミ瓜のアイス | 15 元(約 330 円) |
| 路線バス(交河故城 ⇒ 市内) | 5 元(約 110 円) |
| ラグマンと羊肉串 | 34 元(約 748 円) |
| DiDi(市内 ⇒ 葡萄溝) | 19.69 元(約 433 円) |
| DiDi(葡萄溝 ⇒ カレーズ) | 28 元(約 616 円) |
| カレーズ | 40 元(約 880 円) |
| DiDi(カレーズ ⇒ トルファン北駅) | 16 元(約 352 円) |
| DiDi(トルファン北駅 ⇒ 夜市) | 21 元(約 462 円) |
| 列車(トルファン北 ⇒ ウルムチ・立ち席) | 1,390 円 |
| 合計 | 約 23,826 円 |
※1 元=22 円で計算しています。夜市 ⇒ 北駅の DiDi 代は含みません。
総じて、トルファンはチャーター代と、各スポットの入場料がかさむので、かなり高くつきました。特にチャーター代は全体の半分近くを占めているので、チャーターの範囲を絞るだけでも、だいぶ安くなると思います。
まとめ
今回は、ウルムチから日帰りで回るトルファンの観光モデルコースをご紹介しました。
- 一番の見どころは交河故城。広大で、世界中を旅してもなかなか見られない景色。次いで蘇公塔とその前の施設、ベゼクリク千仏洞
- 火焔山はベゼクリクへ向かう車窓から十分見られる。入場は興味があれば程度で OK
- 葡萄溝とカレーズは、見どころではあるもののかなり観光客向け
- トルファン北駅で降りるのはほぼツアー客で、個人でチャーターする客は交渉で不利。私は 515 元(約 11,330 円)払ったが、13 時頃には終わった
- 交河故城・葡萄溝・蘇公塔・カレーズは循環バスか DiDi で行けるので、チャーターはベゼクリクと火焔山だけにして市内で降ろしてもらえば、3 時間程度で安く済むはず
- 交河故城の入場料は 95 元で、遺跡内の乗り物込み。広いので乗り物なしではきつい
- チャーター代と入場料がかさみ、総じて高くついた(合計約 23,826 円)
- 夜市は、西遊夜市より遊園地のある葡萄夜市の方が規模が大きく楽しい
- Trip.com で列車を予約したら、予約が確定しているか必ず確認する
- 終電が遅く、夜しか楽しめないものも少ないので、泊まるメリットはそれほどない。ウルムチから日帰りで十分
下調べ不足で高い授業料を払ってしまいましたが、交河故城の景色はそれだけの価値がありました。ウルムチを訪れる方は、ぜひトルファンにも足を延ばしてみてください。
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